慢性骨髄性白血病での寛解後TKI中断を検証する
Discontinuation of tyrosine kinase inhibitor therapy in chronic myeloid leukaemia (EURO-SKI): a prespecified interim analysis of a prospective, multicentre, non-randomised, trial
背景
慢性骨髄性白血病(CML)の治療はチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の登場により大きな前進を遂げ、深い寛解を果たした患者でのTKI休薬も検討されている。ドイツHeidelberg UniversityのSausseleら(EURO-SKI)は、3年以上TKI療法を受け、1年以上の深い分子学的奏効が確認されたヨーロッパ11ヶ国のCML患者で、TKI療法の中断を評価した(n=758)。
結論
分子学的再発のない6ヶ月生存率は61%、同24ヶ月生存率は50%であった。患者の49%は、TKI中止後に分子学的大奏効(MMR)が消失した。初回イマチニブ患者での解析では、長期間のTKI(1年あたりオッズ比1.14)と長期間の分子学的奏効(1.13)が6ヶ月時点でのMMR持続と関連した。TKI中断は大きなコスト削減と関連し(2200万ユーロ)、重篤有害事象は報告されなかった。
評価
この問題に関する過去最大のコホート研究の中間報告である。深い分子学的寛解を達成した患者での休薬後アウトカムは良好であり、適切なモニタリング下では有害事象・コストを軽減する重要なオプションと考えられる。


