メラノーマでも肥満のパラドックス:肥満患者の方が生存期間長い
Association of body-mass index and outcomes in patients with metastatic melanoma treated with targeted therapy, immunotherapy, or chemotherapy: a retrospective, multicohort analysis
背景
肥満はがん死亡率の上昇と関連する因子と考えられている。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのMcQuadeらは、ランダム化試験で標的療法・免疫療法・化学療法に割り当てられた転移を有する悪性黒色腫患者のコホート、および免疫療法の後向コホートで、BMIと無増悪生存期間・全生存期間との関連を調査した(n=2,046)。
結論
6つのコホートで、BMI正常は36%、過体重が37%、肥満が27%であった。BMI正常の患者と比較して、肥満患者では生存率が改善した(PFSの平均調整ハザード比0.77、OSのハザード比0.74)。生存ベネフィットは標的療法(0.72、0.60)・免疫療法(0.75、0.64)のみで見られ、化学療法では見られなかった(0.87、1.03)。また、男性では有意であったが(0.53)、女性では非有意であった(0.85)。
評価
肥満のパラドックス(obesity paradox)については、がん患者でもいくつかの報告がある(http://doi.org/10.1002/ijc.27639、http://doi.org/10.1001/jamaoncol.2016.0732)。一方でBMIと生存率の関連は癌種ごとにまちまちであるというメタ解析もあり(http://doi.org/10.1158/1055-9965.EPI-15-1336)、シンプルなメッセージを引き出すには時期尚早である。


