免疫関連有害事象がみられたニボルマブ投与患者は予後がよい
Association of Immune-Related Adverse Events With Nivolumab Efficacy in Non-Small-Cell Lung Cancer
背景
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の使用下ではさまざまな免疫関連有害事象(irAE)がみられるが、こうしたirAEが生存ベネフィットと関連するとの報告がある。日本Kindai UniversityのHarataniらは、セカンドライン以降でニボルマブによる治療を受けた進行・再発非小細胞肺がん患者で、irAEと生存期間との関連を調査した(n=134)。
結論
irAEは患者の51%でみられ、9%はグレード3・4、18%がステロイド全身治療を要した。無増悪生存期間はirAE患者で9.2ヶ月、非irAE患者では4.4ヶ月であった。また全生存期間はirAE患者で未到達、非irAE患者11.1ヶ月であった。irAEは生存アウトカムと正に相関した。
評価
悪性黒色腫でのイピリムマブ・ニボルマブで同種の報告があるが、NSCLCでも早期irAE発症は堅固な予後因子であった。機序の解明も含め、さらなる検証に値する興味深い相関である。