腹膜中皮腫の一部にはALK再構成がみられる
Identification of ALK Rearrangements in Malignant Peritoneal Mesothelioma

カテゴリー
がん
ジャーナル名
JAMA Oncology
年月
February 2018
4
開始ページ
235

背景

悪性腹膜中皮腫の発症に関わる因子としては、アスベスト・放射線への曝露や遺伝的因子が知られている。Brigham and Women's HospitalのHungらは、腹膜中皮腫と胸膜中皮腫の連続患者の腫瘍サンプルにおいてALK再構成を検討した。

結論

免疫組織化学検査では、腹膜中皮腫の13%でALK陽性であった。このうち強い発現が見られた3名(/88名)ではFISH法によりALK再構成が確認され、融合パートナーとしてATG16L1・STRN・TPM1が同定された。ALK再構成を有する患者は全員が女性で、非ALK再構成患者よりも若かった(36歳 vs. 62歳)。

評価

アスベストが検出されず、放射線治療歴もない若年腹膜中皮腫患者において、ALK再構成の存在が明らかとなった。ALK標的療法が利益をもたらすかも含め、さらなる研究をトリガーする新知見である。

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取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)