悪性中皮腫の化学療法にニンテダニブを追加:LUME-Meso試験第II相
Nintedanib Plus Pemetrexed/Cisplatin in Patients With Malignant Pleural Mesothelioma: Phase II Results From the Randomized, Placebo-Controlled LUME-Meso Trial
背景
ニンテダニブは特発性肺線維症を対象に承認されている血管新生阻害薬であり、がんへの効果も報告されている。イタリアSS Antonio e Biagio General HospitalのGrossoらは、切除不能な悪性胸膜中皮腫患者のファーストラインで、ペメトレキセド・シスプラチンにニンテダニブまたはプラセボを追加する第II相試験を実施した(n=87)。
結論
一次解析での無増悪生存期間(PFS)は、ニンテダニブ群で良好であり(ハザード比0.56)、これは最新解析でも確認された(0.54)。全生存期間(OS)もニンテダニブ群で良好な傾向があった(0.77、非有意)。上皮型の患者でより明確であった(PFS:9.7ヶ月 vs. 5.7ヶ月、OS:20.6ヶ月 vs. 15.2ヶ月)。
評価
進行中の第III相(NCT01907100)では、上皮性MPMを対象に第II相結果を確認することを目指している。ほか肺がん患者でのLUME-Lung 1試験や卵巣がんでのAGO-OVAR 12試験でもPFSベネフィットが示されている。

