マンモ検診と治療法の革新はともに乳がん死亡減少に寄与:シミュレーション研究
Association of Screening and Treatment With Breast Cancer Mortality by Molecular Subtype in US Women, 2000-2012
背景
過去数十年、乳がん死亡率は大きく低下しているが、検診と治療の進歩はどの程度この低下に寄与したのか。Stanford UniversityのPlevritisらは、マンモグラフィ検診の変化(フィルムからデジタルへ)と治療法の変化(ER・HER2特異的な補助治療)が、アメリカ女性での分子サブタイプごとの乳がん死亡の減少に与えた影響を評価するシミュレーションモデル研究を行った。
結論
2000年の乳がん死亡率は、(検診と補助的治療が存在しない場合の)ベースライン死亡率から37%低下し、このうち検診の寄与が44%、治療法の寄与が56%であった。2012年には49%の死亡率低下があり、検診の寄与37%、治療法の寄与63%(化学療法31%・内分泌療法27%・トラスツズマブ4%)であった。寄与率は分子サブタイプごとに大きな幅があり、治療法の寄与率が高かったのはER+/HER2+の患者、最も低かったのはER-/HER2-患者であった。
評価
マンモグラフィ検診の死亡率低下への寄与に関しては懐疑的な議論も強い(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1000727、http://doi.org/10.1056/NEJMoa1600249)。この研究では乳がん全体での死亡率低下の三分の一が検診によるものと推定された。


