セマグルチドは減量薬になりえる
Once-Weekly Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity
背景
GLP-1アナログ薬は、その作用機序から肥満治療薬として期待されている。Northwestern UniversityのKushnerら(STEP 1)は、 糖尿病のないBMI 30以上の成人1,961名を対象にこれを検証するRCTを行った(68週間週1回皮下注、対照:プラセボ[生活習慣介入])。一次アウトカムは、体重変化率と少なくとも5%の体重減少であある。
結論
セマグルチドの一次アウトカム効果を認めた(体重変化率:−14.9% vs. −2.4%)。68週目での5%以上の体重減少者は86.4%(vs. 31.5%)であった。介入群では心血管代謝危険因子が低減し、身体機能が改善した。悪心・下痢が最も一般的な有害事象であり、介入群は胃腸イベントのための治療中止例が多かった(4.5% vs. 0.8%)。
評価
「STEP 1」として印象的な結果であり、長期効果と副作用だけ問題点である。NEJM Editorialは、各種の減量薬・減量手術の間で対決試験が必要になってきた、としている。