CKDのT2D患者にfinerenone:FIDELIODKD
Effect of Finerenone on Chronic Kidney Disease Outcomes in Type 2 Diabetes
背景
非ステロイド性選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬finerenoneの腎有用性は。University of ChicagoのBakrisら(FIDELIODKD)は、慢性腎臓病(CKD)の2型糖尿病(T2D)患者5,734名を対象として、同薬の長期的腎・心血管系効果を検証するRCTを行った(対照:プラセボ)。患者は、尿中A/C比が30以上300未満、eGFRが25mL以上60mL未満/分/1.73m2で、糖尿病網膜症を有するか、または尿中A/C比が300-5,000で、eGFRが25mL以上75mL未満/分/1.73m2であった。一次複合アウトカムは、腎不全・eGFR 40%以上減・腎原因死亡である。
結論
中央値2.6年の追跡で、finerenoneの一次アウトカム効果を認めた(HR:0.82)。有害事象頻度に群間差はなかった。高カリウム血症に関連する試験中止率は実薬群が高かった(2.3% vs. 0.9%)。
評価
同主題の先行試験(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26325557/)を確認するする結果である。DM腎症に特化した最終的検証(FIGARO-DKD)結果が間もなく発表されよう(https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02545049)。