糖尿病成人の服薬のポータル管理は有効
Association of Mobile Patient Portal Access With Diabetes Medication Adherence and Glycemic Levels Among Adults With Diabetes
背景
糖尿病(DM)等慢性疾患患者の管理では、オンラインポータルが自己管理をサポートして有用かもしれない。Emory UniversityのGraetzらは、Kaiser Permanente Northern Californiaヘルスシステム管理下の111,463名のDM患者(経口血糖降下薬服用中)のデータを後向解析した。主要アウトカム・指標は、服薬アドヒアランス(PDC)とHbA1cである。
結論
ポータル利用患者は、2015年の34.42% から2017年の61.71%まで増加した。ポータルアクセスがない患者でのコンピュータのみのポータルアクセス獲得は、PDC増・HbA1cレベル低減と関連し、モバイルおよびPCの両ポータルアクセス獲得でこの変化は更に顕著になった(各1.67%増と0.13%減)。ベースラインHbA1cレベル>8.0%の患者がポータルアクセスなしから両アクセスを獲得した場合に、変化は最大となった(各5.09%増と0.19%減)。
評価
DM患者へのこのようなポータル効果を示す最大規模の研究で、PCとモバイルの相乗効果も、重症患者での有益性も説得的である。商用サイトのさらなる進化を支持するとともに、アドヒアランス問題一般へのソリューションとしてもインパクトがある。

