PIONEER 6 (セマグルチド)はLEADER(リラグルチド)に追いつけず?
Oral Semaglutide and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
June 2019
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開始ページ
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背景

FDA要求による血糖降下薬の心血管アウトカム検証の結果発表が相次いでいる。カナダToronto General HospitalのHusainら(PIONEER 6)は、GLP-1受容体作動薬セマグルチドに関するRCT結果を発表している。対象は、心血管イベントントもしくはリスク因子を有する50歳以上の患者3,183名(対照:placebo)、一次アウトカムはMACE(CVD死亡・非致死性MI・非致死性脳卒中)の最初の発症である。

結論

経口セマグルチドのプラセボに対する一次アウトカム非劣性が示された。

評価

非有意であるがMACEは21%低減しており、またSUSTAIN-6での非経口ルート結果も再現している。ライバルであるリラグルチドはLEADERで2016年に心血管有益性を示しているが(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1603827)、そこでの効果規模はより小さく、有意水準もp<0.02で微妙である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)