乳幼児への抗菌薬・制酸薬使用は肥満リスクを増す
Antibiotic and acid-suppression medications during early childhood are associated with obesity
背景
腸内微生物叢と肥満の関連が明らかとなっている一方、制酸薬・抗菌薬が腸内微生物叢に基本的な影響を与えることも確実である。William Beaumont Army Medical CenterのStarkらは、US Military Health Systemにおける333,353名の乳幼児の医療記録に基づき、生後2年間の抗菌薬・H2RA・PPI使用と後年の肥満の関連を検討した。
結論
生後2年以内の抗菌薬の服用は肥満と関係していた(HR:1.26)。これは抗菌薬の種類には無関係で、抗菌薬併用により関連は強まった。H2RA・PPIに関しても肥満との関連があり、30日間以上の服用で関連は強まった。抗菌薬・H2RA・PPIの併用で肥満リスクは高まった。
評価
この問題について最大とみられる調査であり、メディアにも広く取り上げられている。重要な観察研究で、多くの因果仮説を生成しうる。


