地中海食のPREDIMED試験がNEJM論文を撤回・再提出
Primary Prevention of Cardiovascular Disease with a Mediterranean Diet Supplemented with Extra-Virgin Olive Oil or Nuts
背景
地中海食の健康効果を確定したランドマークPREDIMED試験は、NEJMに掲載されたその結果によるだけでなく、食事効果の問題を大規模で厳密なRCTによって検証したものとしても多大なインパクトを与えた。しかし、同論文には疑義が提起され、同研究のEstruchらは、原論文を撤回して再解析結果を発表した。
結論
再解析により、地中海食の心血管リスク低減を再度確認した。重大心血管イベント(一次アウトカム)の相対リスク(ITT解析)は、エクストラバージンオイル群で0.69、ナッツ群で0.72であった。
評価
疑義を提起したのはイギリスの麻酔科医で、プログラムで5000論文をサーベイし、PREDIMEDにおける無作為化の異常を検出した(http://www.sciencemag.org/news/2018/06/following-charges-flawed-statistics-major-medical-journal-sets-record-straight)。再解析でも結論は変わらない、とされたが、結論への信頼感が下がったことは否めない。「地中海食」は健康食問題の焦点であり続ける(https://silex-transl.com/ghr/meddiet/)。


