肥満手術による血糖コントロール改善は減量の二次効果ではない:マウス実験
Sleeve Gastrectomy Improves Glycemia Independent of Weight Loss by Restoring Hepatic Insulin Sensitivity

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Diabetes
年月
June 2018
67
開始ページ
1079

背景

肥満手術は劇的に血糖コントロールを改善させるが、減量の二次的帰結以外の分子メカニズムはあるか。イスラエルThe Hebrew UniversityのBen-Zviらは、糖尿病レプチン受容体欠損(db/db)マウスに対するスリーブ胃切除手術(SG)実験によりこの問題を解析した。

結論

SGマウスでは、術後1ヶ月で減量がなかったにもかかわらず血糖値が正常化しており、Sham手術マウスとの比較により、SG後の血糖正常化は体重減と関連していないことが明らかとなった。SG手術マウスとシャム手術マウスのインスリン分泌能は同等だったが、手術マウスでは肝細胞核因子(HNF)α・PPARα標的の制御により筋肉・肝臓のインスリン感受性が劇的に改善していた。SG後の長期的な減量のためにはレプチンシグナルが必要であり、他方SGは減量とは独立してインスリン感受性を上げ、血糖コントロールを改善させ得る。

評価

肥満手術とレプチンの関連を示す研究が蓄積されているが、レプチン受容体欠損マウス実験により肥満手術の血糖値改善効果が減量の二次効果でないという仮説を強く支持した。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)