肥満とDMはアメリカ南部の疫病
The obesity epidemic and rising diabetes incidence in a low-income racially diverse southern US cohort
背景
肥満・糖尿病(DM)に社会的ステータスが関連することが知られるが、アメリカ南部の低所得住民ではどうか。University of TexasのConwayらは、Southern Community Cohort Study(SCCS:85,000名以上の、地域健康センターに集まる主に低所得中高齢者[2/3が黒人]が参加)のデータを解析した。
結論
DMリスクはBMI増に伴い単調に増加したが、白人と黒人では傾向が異なっていた。 BMI40以上と20〜25で比較したオッズ比は、白人で11.9、黒人で4.0であった。正常BMIでも黒人はDM発症リスクが2倍高かった。DM発症リスクは社会ステータスの低さ・喫煙・不健康食・身体活動と関連し、白人に顕著であった。高BMIは白人・黒人に関わらずDMの強いリスクファクターである。
評価
著者らは、南部低所得の黒人では近い将来、控えめに見積もっても肥満とDMは同義語になるだろう、と警告している。


