肥満とDMはアメリカ南部の疫病
The obesity epidemic and rising diabetes incidence in a low-income racially diverse southern US cohort

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
PLOS ONE
年月
January 2018
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開始ページ
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背景

肥満・糖尿病(DM)に社会的ステータスが関連することが知られるが、アメリカ南部の低所得住民ではどうか。University of TexasのConwayらは、Southern Community Cohort Study(SCCS:85,000名以上の、地域健康センターに集まる主に低所得中高齢者[2/3が黒人]が参加)のデータを解析した。

結論

DMリスクはBMI増に伴い単調に増加したが、白人と黒人では傾向が異なっていた。 BMI40以上と20〜25で比較したオッズ比は、白人で11.9、黒人で4.0であった。正常BMIでも黒人はDM発症リスクが2倍高かった。DM発症リスクは社会ステータスの低さ・喫煙・不健康食・身体活動と関連し、白人に顕著であった。高BMIは白人・黒人に関わらずDMの強いリスクファクターである。

評価

著者らは、南部低所得の黒人では近い将来、控えめに見積もっても肥満とDMは同義語になるだろう、と警告している。

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取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)