職場でのいじめはT2Dのリスクか
Workplace bullying and violence as risk factors for type 2 diabetes: a multicohort study and meta-analysis

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Diabetologia
年月
January 2018
61
開始ページ
75

背景

仕事に対する不安感や長時間労働が糖尿病(DM)リスクと関連するという報告があるが、職場でのいじめや暴力ではどうか。デンマークUniversity of CopenhagenのXuらは、北欧の4つの大規模コホートの40〜65歳男女を対象に、職場におけるいじめ・暴力と2型糖尿病(T2D)の関連を検証するメタ解析を行った(n=45,905)。

結論

職場でのいじめを受けていない者と比較して、いじめを受けている者ではDM発症リスクが1.46倍(95% CI:1.23〜1.74)高く、職場での暴力やその脅威を受けている者でもDM発症リスクが高かった(HR:1.26[95% CI:1.02〜1.56])が、職場いじめにおいて、BMIを考慮すると推定リスクは軽度低下した。男女間、コホート間で差は認められなかった。

評価

体重増や負の感情、生理的なストレス反応などが関与すると考えられるが、メカニズムは明らかでなく、さらなる研究の余地がある。

関連するメディカルオンライン文献

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)