両心室機能不全はCCU患者の予後を予測
Biventricular Function and Shock Severity Predict Mortality in Cardiac ICU Patients
背景
心室機能不全はcardiac ICU患者のショックの原因となるが、予後への影響は。カナダUniversity of TorontoのBursteinらは、cardiac ICUに入室し心エコーデータが利用可能な患者を特定し、左室収縮機能不全(LVSD)・右室収縮機能不全(RVSD)・両室機能不全(BVD)とアウトカムとの関連を検討した(n=3,158)。
結論
51.8%が急性冠症候群後の入室であった。LVSDは22.3%、RVSDは11.8%、BVDは16.4%で認められた。Society for Cardiovascular Angiography and Interventionショックステージで調整した場合、LVSDおよびRVSDは、心室機能不全のない患者と比して院内死亡率に差がなかった一方で、BVDは高い院内死亡率と関連した(ハザード比1.815)。SCAIステージに心室機能不全を加えることで院内死亡の予測力が向上した(AUROCC, 0.784 vs. 0.766)。
評価
経胸壁心エコーによって評価されたBVDは臨床リスクの層別化を改善した。比較的容易に測定可能なマーカーで、管理の最適化に資するだろう。


