ショック可能な院内心停止ではアドレナリンより先に除細動
Epinephrine before defibrillation in patients with shockable in-hospital cardiac arrest: propensity matched analysis

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
BMJ
年月
November 2021
375
開始ページ
e066534

背景

アドレナリンは心停止患者での第一選択薬であるが、治療アルゴリズムにおいては心リズムのチェックと除細動が優先される。University of IowaのEvansらは、Get With The Guidelines-Resuscitationレジストリに参加している全米497施設で2000〜2018年に発生し、除細動が行われた成人の院内心停止例データから、初回除細動前のアドレナリン投与と生存率との関連を傾向マッチング解析により検討した(n=34,820)。

結論

27.6%の患者で現行ガイドラインと異なり、除細動前のアドレナリン投与が行われていた。先に除細動が行われた患者と比較して、先にアドレナリン投与が行われた患者では心疾患既往が少なく、腎不全・敗血症・肺炎および人工呼吸器の装着の割合が高かった。除細動前のアドレナリンは除細動の遅れと関連した(3分 vs. 0分)。傾向マッチング解析では、除細動前のアドレナリンは生存退院率(25.2% vs. 29.9%; 調整オッズ比0.81)、神経学的良好生存率(18.6% vs. 21.4%; 0.85)、初期蘇生後生存率(64.4% vs. 69.4%; 0.76)の低下と関連した。

評価

ガイドラインの推奨に反して、除細動より先にアドレナリン投与を受けている患者が多く存在した。アドレナリン先行患者では生存率が低下したが、このアウトカム悪化は除細動の遅れのみでは説明できないことも示唆されており、さらなる検討に値する。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)