院外心停止でのカルシウムは無益:ランダム化比較試験
Effect of Intravenous or Intraosseous Calcium vs Saline on Return of Spontaneous Circulation in Adults With Out-of-Hospital Cardiac Arrest: A Randomized Clinical Trial
背景
カルシウムは心筋収縮に枢要だが、心停止の蘇生においてカルシウムの投与が有効であるとするエビデンスは存在しない。デンマークPrehospital Emergency Medical Services, Central Denmark RegionのVallentinらは、院外心停止の成人患者に対し5 mmolの塩化カルシウムまたは生理食塩水を静脈内/骨髄内投与し、自己心拍再開率を比較するランダム化臨床試験を実施した。
結論
事前計画中間解析の結果に基づき、カルシウム群での有害性の懸念により試験は早期中止された(n=397)。持続的自己心拍再開率は、カルシウム群で19%、生食群で27%であった(リスク比0.72)。30日生存率はカルシウム群で5.2%、生食群で9.1%であり(0.57)、30日神経学的良好アウトカム率はそれぞれ3.6%、7.6%であった(0.48)。
評価
カルシウムのルーチン投与は心拍再開率・生存率を改善せず、かえって有害となる可能性が示唆された。低カルシウム血症や高カリウム血症による心停止など限られた場合を除けば、使用しないことを推奨するエビデンスとなろう。


