ECMOからの離脱の可否をプロトコル評価する
Safety and Feasibility of a Protocolized Daily Assessment of Readiness for Liberation From Venovenous Extracorporeal Membrane Oxygenation
背景
体外式膜型人工肺(ECMO)に対する注目はかつてなく高まっているが、ECMOからの離脱戦略についてエビデンスが十分でない。Vanderbilt University のGannonらは、2020年6月20日〜11月24日に単施設4ICUでVV-ECMOを受けた連続成人患者を対象として、ECMO離脱が可能かを評価する三段階(安全性スクリーニング、人工呼吸器・鼻カニューラのFiO2 titration、ECMOフリー試験)のデイリー評価プロトコルの安全性・実現可能性を評価した。
結論
26名の患者が385日のECMO離脱プロトコルを受けた。第一段階の安全性スクリーニングは、20名が計59回(15.3%)でパスし、全員がECMOフリー試験へと進んだ。ECMOフリー試験は16名が28回でパスし、14名がECMOから離脱した。試験をパスしてからECMO離脱までの期間の中央値は2日であった。
評価
このテーマでの前向研究はこれまでなかったが、プロトコル化されたECMO離脱評価が安全に実施可能であることを確認した。併載論文は安全なECMO離脱の予測因子を検討している(https://doi.org/10.1016/j.chest.2021.05.068)。


