重症患者での低い酸素目標値は臓器不全を減らさず:O2-ICU試験
Effect of Low-Normal vs High-Normal Oxygenation Targets on Organ Dysfunction in Critically Ill Patients: A Randomized Clinical Trial
背景
重症患者の高酸素血症は予後の悪化と関連する可能性が指摘されており、近年、低い酸素濃度目標値を検証する介入試験が複数行われている。オランダAmsterdam UMCのGelissenらは、同国4ICUで2つ以上の全身性炎症反応症候群(SIRS)基準を満たした成人患者を、目標Pao2範囲を8-12 kPa(60-90 mmHg)とする低目標群と、14-18 kPa(105-135 mmHg)とする高目標酸素療法群に割り付け、臓器不全アウトカムを比較するランダム化比較試験O2-ICUを実施した。
結論
スクリーニングされた9,925名のうち、574名がランダム化された。Pao2中央値の群間差は?1.93 kPaであった。SOFA RANK(14日間のSOFAスコア非呼吸器項目の改善に基づくランキング)の中央値は、低目標群で?35ポイント、高目標群で?40ポイントであった(非有意)。人工呼吸期間(3.4日 vs. 3.1日)、院内死亡率(32% vs. 31%)に群間差はなかった。軽度の低酸素血症は、低目標群で多く発生した(1.9% vs. 1.2%)。急性腎不全はそれぞれ10%、11%で、急性心筋梗塞は2.9%、3.6%で発生した。
評価
2018年のメタ解析はリベラルな酸素投与が有害であることを示したが、SIRS患者での本試験は明確な差を引き出せなかった。MEGA-ROXやUK-ROXのような巨大試験が進行しており、遠からず結論がもたらされるかもしれない。


