重症患者でのデクスメデトミジン鎮静では発熱が多くなる?
The Effect of Early Sedation With Dexmedetomidine on Body Temperature in Critically Ill Patients
背景
デクスメデトミジンの使用と発熱との関連が報告されているが、高品質なデータは少ない。ニュージーランドWellington HospitalのGraysonらは、人工呼吸を受けるICU成人患者における鎮静薬として、デクスメデトミジンと通常ケアをランダム割り付けしたランダム化比較試験SPICE IIIでの事後解析を行い、それぞれの平均体温や発熱率を比較した(n=703)。
結論
1日の平均体温はデクスメデトミジン群で36.84℃、通常ケア群では36.78℃と差がなかった。ICU入室後最初の5日間に38.3℃以上になった患者の割合は、デクスメデトミジン群43.3%、通常ケア群32.7%、39.0℃以上となった患者の割合はそれぞれ19.4%、12.5%と、デクスメデトミジン群で多かった。デクスメデトミジンの用量が1 μg/kg/hr増加するごとに、体温が0.30℃上昇するという用量反応関係が認められた。
評価
RCTの事後解析から、デクスメデトミジンが発熱を誘発する可能性を示唆した。発熱を引き起こすメカニズムや臨床的悪影響など不明な点は多いが、デクスメデトミジン鎮静患者で発熱があった場合には原因として考慮する必要がある。


