COVID-19患者での気管切開、感染リスクは低い:系統的レビュー・メタ解析
Association of Tracheostomy With Outcomes in Patients With COVID-19 and SARS-CoV-2 Transmission Among Health Care Professionals: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
ICU患者での早期気管切開は人工呼吸気関連肺炎を抑制し、ICU入室期間を短縮することが示されているが、COVID-19パンデミックにおいては気管切開がエアロゾル生成処置とされ、感染性が低下する10〜14日目以降に実施するよう推奨するガイドラインもある。カナダMcMaster UniversityのStaibanoらは、COVID-19患者における気管切開とアウトカムとの関連、および医療従事者へのSARS-CoV-2感染リスクを評価するため、システマティックレビューとメタアナリシスを実施した。
結論
69件の研究(n=4,669)が質的統合に含まれ、うち14件(20.3%)がメタアナリシスに含まれた。58件の研究のうち3件(5.17%)で気管切開に関連して医療従事者のCOVID-19発症が確認された。うち1件では気管切開に関与しなかった医療従事者と陽性率に差はなく、残り2件では感染はそれぞれ1名のみであった。早期の気管切開はすみやかなICU退室と関連したが(平均差6.17日)、人工呼吸器離脱(?2.99日)やカニューレ離脱(?3.12日)には有意な変化はなかった。気管切開のタイプ(経皮的・外科的)と死亡率・合併症には関連がなかった。
評価
バイアスリスクが高く研究間の異質性も大きかったが、総じて気管切開はICU滞在期間の短縮と関連し、適切な個人防護具があれば感染リスクも低かった。COVID-19患者でも、他のICU患者と同様に早期からの気管切開が最適である可能性が高い。


