重症患者での挿管プラクティスと有害事象発生率を国際調査:INTUBE研究
Intubation Practices and Adverse Peri-intubation Events in Critically Ill Patients From 29 Countries
背景
重症患者に対する気管挿管は一般的だが、挿管時有害事象の世界的疫学はどのようなものか。イタリアUniversity of Milano-BicoccaのRussottoらは、ICUで気管挿管を受ける重症患者を対象とした、29ヵ国197施設による国際的前向コホート研究INTUBEを実施し、挿管時の有害事象発生率とその性質、重症患者のにおける挿管プラクティスの実態を調査した。
結論
2,964名が含まれた。挿管理由は大半が呼吸不全で(52.3%)、神経機能障害(30.5%)、心血管不安定(9.4%)が続いた。挿管開始から30分以内に重大有害事象(心血管不安定・重症低酸素血症・心停止)が発生したのは45.2%で、42.6%の患者が心血管不安定(収縮期血圧の低下や昇圧剤・ボーラス輸液の必要)を経験し、9.3%が重症低酸素血症、3.1%が心停止を経験した。ICU死亡率は32.8%であった。
評価
挿管患者の4割超が重大な有害事象を経験していた。挿管試行回数は有害事象と関連しており、一部はビデオ喉頭鏡やカプノグラフィなどによって予防が可能かもしれない。JAMA誌に併載されたもう一報の研究は、人工呼吸器ウィーニングと挿管中止プラクティスを調査している(http://doi.org/10.1001/jama.2021.2384)。


