敗血症でのPCTガイド抗菌薬中止、長期感染有害事象・死亡を減らす:PROGRESS試験
Procalcitonin to Reduce Long-Term Infection-associated Adverse Events in Sepsis. A Randomized Trial
背景
プロカルシトニン(PCT)による早期の抗菌薬中止戦略は感染症の管理を最適化するだけでなく、死亡率を減らす効果も報告されているが、この生存ベネフィットをもたらすメカニズムは十分知られていない。ギリシアNational and Kapodistrian University of AthensのKyriazopoulouらは、下気道感染症、急性腎盂腎炎、一次血流感染症を有する敗血症患者において、PCTガイドによる抗菌薬中止または標準治療を割り付け、180日間の感染関連有害事象率を比較する多施設ランダム化比較試験を実施した(n=266)。
結論
感染関連有害事象率はPCT群7.2%、通常治療群15.3%であった(ハザード比0.45)。28日死亡率はそれぞれ15.2%、28.2%(0.51)、抗菌薬治療期間は中央値5日、10日であり、いずれもPCT群で優った。入院費用もPCT群で削減された。
評価
PCTガイドによる早期の抗菌薬中止が感染関連有害事象を大きく減少させ、その結果として死亡率の低下や入院コストの削減がもたらされることを明らかにした。


