皮膚膿瘍のドレナージはループ法がよい:ランダム化比較試験
A Randomized Controlled Trial of Novel Loop Drainage Technique Versus Standard Incision and Drainage in the Treatment of Skin Abscesses

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Academic Emergency Medicine
年月
December 2020
27
開始ページ
1229

背景

皮膚膿瘍では切開を行いガーゼドレーンをパッキングすることが一般的であるが、この方法は切開創が大きく、ガーゼの交換や意図しない脱落も問題となる。Orlando Regional Medical CenterのLaddeらは、皮膚膿瘍でレベル1外傷センターを受診した成人・小児患者を対象に、通常の切開排膿またはループ法(後述)による排膿を割り付けるランダム化比較試験を実施した(n=217)。

結論

治療失敗(10日以内の入院、抗菌薬静注、再ドレナージ)は、ループ法群13%、パッキング群20%であった。成人患者では治療失敗率に差はなかったが、小児患者では0%、21%とループ法群で低かった。術者による手技の簡便性評価では両群の差はなかった。フォローアップ時の疼痛はループ法群で小さく、創部のケアも容易であった。10日目時点での患者満足度もループ法群で高かった。

評価

ループ法は膿瘍の両端に小さな切開を行い、そこに血管テープ等を通し皮膚上で結紮しループをつくるもの(論文中に写真入りで解説)で、このRCTでは特に小児群で治療失敗を減らし、患者満足度も向上した。単純性膿瘍の治療に際して考慮することができる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)