皮膚膿瘍のドレナージはループ法がよい:ランダム化比較試験
A Randomized Controlled Trial of Novel Loop Drainage Technique Versus Standard Incision and Drainage in the Treatment of Skin Abscesses
背景
皮膚膿瘍では切開を行いガーゼドレーンをパッキングすることが一般的であるが、この方法は切開創が大きく、ガーゼの交換や意図しない脱落も問題となる。Orlando Regional Medical CenterのLaddeらは、皮膚膿瘍でレベル1外傷センターを受診した成人・小児患者を対象に、通常の切開排膿またはループ法(後述)による排膿を割り付けるランダム化比較試験を実施した(n=217)。
結論
治療失敗(10日以内の入院、抗菌薬静注、再ドレナージ)は、ループ法群13%、パッキング群20%であった。成人患者では治療失敗率に差はなかったが、小児患者では0%、21%とループ法群で低かった。術者による手技の簡便性評価では両群の差はなかった。フォローアップ時の疼痛はループ法群で小さく、創部のケアも容易であった。10日目時点での患者満足度もループ法群で高かった。
評価
ループ法は膿瘍の両端に小さな切開を行い、そこに血管テープ等を通し皮膚上で結紮しループをつくるもの(論文中に写真入りで解説)で、このRCTでは特に小児群で治療失敗を減らし、患者満足度も向上した。単純性膿瘍の治療に際して考慮することができる。


