低酸素血症でない患者での血液ガス分析は静脈血で替えることができる:VEINART試験
Reducing pain by using venous blood gas instead of arterial blood gas (VEINART): a multicentre randomised controlled trial
背景
血液ガス分析のための採血は通常動脈から行われるが、静脈採血で替えることはできるか。フランスHopital LariboisiereのChauvinらは、パルスオキシメーターが正常値(>95%)で血液ガス分析を必要とする救急成人患者を、動脈採血または静脈採血に割り付け、採血時の疼痛、採血のしやすさ、結果の有用性を比較する多施設ランダム化比較試験VEINARTを実施した(n=113)。
結論
最大疼痛(VAS)の平均は、動脈群40.5mm、静脈群22.6mmと動脈群で大きかった。初回採血成功率は動脈群80%、静脈群91%と有意差はなく、採血実施者の変更は各群とも3例、看護師評価による採血のしやすさはそれぞれ44%、69%であった。結果の有用性についての医師の満足度は、動脈群・静脈群とも高かった(95% vs. 97%)。
評価
静脈採血は苦痛が少なく、採血も容易であった。動脈採血は日本では特定行為でもあり、正確なPaO2・乳酸値が必要な場合を除いて静脈血で替えることは合理的であろう。低酸素リスク患者も含めた、静脈血ガス分析+パルスオキシメーターの有用性は今後の検討課題である。


