ノルアドレナリンは免疫反応を抑制する?
Norepinephrine Dysregulates the Immune Response and Compromises Host Defense during Sepsis
背景
ノルアドレナリンは敗血症性ショック患者での第一選択昇圧薬であるが、免疫系に与える影響は。オランダRadboud University Medical CenterのStolkらは、白血球を細菌・ウイルスとともにノルアドレナリンまたはバソプレシンに曝露させ免疫反応を評価し、さらにマウスでの持続注入と、健康被験者30名でのランダム化投与でリポ多糖(LPS)投与への反応を調査した。
結論
ノルアドレナリンはin vitroとLPS投与マウスの双方で、炎症メディエーターと活性酸素の産生を抑制し、IL-10の産生を増加させた。また敗血症モデルマウスにノルアドレナリンを投与すると、脾臓・肝臓・血液への細菌播種が増加した。またLPS静注を受ける健康被験者においても、ノルアドレナリンは血中IL-10濃度を高め、IFN-γ誘導たんぱく質10放出を抑制した。対照的にバソプレシンではこのような免疫修正効果はみられなかった。さらに、敗血症性ショック患者195名では、ノルアドレナリン投与率と抗炎症性サイトカインバランスの高さが相関した一方、β遮断薬の投与は炎症性サイトカインバランスと相関した。
評価
In vitroからヒトまで含む総合的検証により、ノルアドレナリンが免疫反応・宿主防御に悪影響を与える可能性を示唆した。臨床的含意を明らかにする上でも、さらなる調査は必須である。


