救命救急士を加えて急性期脳卒中の管理を改善できるか
Effect of an Enhanced Paramedic Acute Stroke Treatment Assessment on Thrombolysis Delivery During Emergency Stroke Care: A Cluster Randomized Clinical Trial
背景
急性虚血性脳卒中では早期の血栓溶解療法が予後に直結するため、迅速な患者評価が重要となる。イギリスNewcastle UniversityのPriceらは、3ヵ所の救急ステーションの救命救急士をPASTA介入(病院前での情報収集、構造化された引継ぎ、引継ぎ後15分の診療援助、出動前のチェックリスト、意思からのフィードバック)と標準治療に割り付け、急性脳卒中患者における血栓溶解療法実施率への影響を見るクラスターランダム化比較試験を実施した。
結論
1,214名の患者が参加した。うち500名はPASTA介入の訓練を受けた救命士242名によって評価され、714名は標準治療を継続する救命士355名に評価された。PASTA介入群では、治療エピソード完了までに平均13.4分長い時間を要した。血栓溶解療法は、PASTA群39.4%、標準治療群44.7%で実施された(オッズ比0.81、非有意)。90日時点で各群64.0%、66.8%の患者で障害(mRSが3以上)が認められた(オッズ比0.86、非有意)。
評価
予想に反して、PASTA介入は血栓溶解療法の実施率を非有意ながら下げ、これによるアウトカム悪化もなかった。PASTA介入が期待とは異なる方向で患者選択を改善した可能性もあり、さらなる調査に値する。


