トラネキサム酸、急性消化管出血には効果示せず:HALT-IT試験
Effects of a high-dose 24-h infusion of tranexamic acid on death and thromboembolic events in patients with acute gastrointestinal bleeding (HALT-IT): an international randomised, double-blind, placebo-controlled trial

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
The Lancet
年月
June 2020
395
開始ページ
1927

背景

トラネキサム酸は各種の急性出血性疾患で有効性を示しているが、消化管出血ではどうか。HALT-IT Trial Collaboratorsは、世界15ヵ国164施設の成人消化管出血患者を、トラネキサム酸またはプラセボの静注に割り付けるランダム化比較試験HALT-ITを実施した(N=12,009)。

結論

5日以内の出血による死亡は、トラネキサム酸群4%、プラセボ群4%と差はなかった(リスク比0.99)。動脈血栓イベントにも差はなかったが(0.7% vs. 0.8%)、静脈血栓イベントはトラネキサム酸群で増加した(0.8% vs. 0.4%)。

評価

外傷患者や分娩後出血患者での有効性、上部消化管出血で有効とするメタ解析結果(https://doi.org/10.1002/14651858.CD006640.pub3)にもかかわらず、この大規模RCTでトラネキサム酸の効果は示されなかった。静脈血栓も増加しており、消化管出血に対してルーチンに使用することは推奨されない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)