トラネキサム酸、急性消化管出血には効果示せず:HALT-IT試験
Effects of a high-dose 24-h infusion of tranexamic acid on death and thromboembolic events in patients with acute gastrointestinal bleeding (HALT-IT): an international randomised, double-blind, placebo-controlled trial
背景
トラネキサム酸は各種の急性出血性疾患で有効性を示しているが、消化管出血ではどうか。HALT-IT Trial Collaboratorsは、世界15ヵ国164施設の成人消化管出血患者を、トラネキサム酸またはプラセボの静注に割り付けるランダム化比較試験HALT-ITを実施した(N=12,009)。
結論
5日以内の出血による死亡は、トラネキサム酸群4%、プラセボ群4%と差はなかった(リスク比0.99)。動脈血栓イベントにも差はなかったが(0.7% vs. 0.8%)、静脈血栓イベントはトラネキサム酸群で増加した(0.8% vs. 0.4%)。
評価
外傷患者や分娩後出血患者での有効性、上部消化管出血で有効とするメタ解析結果(https://doi.org/10.1002/14651858.CD006640.pub3)にもかかわらず、この大規模RCTでトラネキサム酸の効果は示されなかった。静脈血栓も増加しており、消化管出血に対してルーチンに使用することは推奨されない。


