大気汚染への曝露歴がICU患者の人工呼吸アウトカムに与える影響
Pre-admission air pollution exposure prolongs the duration of ventilation in intensive care patients
背景
大気汚染への曝露は、各種呼吸器疾患の発症・増悪に関連することが知られるが、ICU入室患者ではどうか。ベルギーAntwerp University HospitalのDe Weerdtらは、同病院ICUに入室し人工呼吸器が使用された患者2,003名の医療記録を用い、PM2.5・PM10・NO2・ブラックカーボンへの曝露と人工呼吸器使用期間との関連を調査した。
結論
入室前10日以上のブラックカーボンへの曝露は、累積人工呼吸期間延長と関連した(四分位あたり12.4%増)。PM2.5、PM10、NO2についても、それぞれ四分位あたり7.9%、7.8%、8.0%の期間延長と関連した。
評価
患者の居住地から大気汚染曝露を推定する方法を用いて、ICU患者においても大気汚染への曝露歴がリスク因子となっていることを確認した。


