大気汚染への曝露歴がICU患者の人工呼吸アウトカムに与える影響
Pre-admission air pollution exposure prolongs the duration of ventilation in intensive care patients

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Intensive Care Medicine
年月
June 2020
46
開始ページ
1204

背景

大気汚染への曝露は、各種呼吸器疾患の発症・増悪に関連することが知られるが、ICU入室患者ではどうか。ベルギーAntwerp University HospitalのDe Weerdtらは、同病院ICUに入室し人工呼吸器が使用された患者2,003名の医療記録を用い、PM2.5・PM10・NO2・ブラックカーボンへの曝露と人工呼吸器使用期間との関連を調査した。

結論

入室前10日以上のブラックカーボンへの曝露は、累積人工呼吸期間延長と関連した(四分位あたり12.4%増)。PM2.5、PM10、NO2についても、それぞれ四分位あたり7.9%、7.8%、8.0%の期間延長と関連した。

評価

患者の居住地から大気汚染曝露を推定する方法を用いて、ICU患者においても大気汚染への曝露歴がリスク因子となっていることを確認した。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)