急性虫垂炎での保存的抗菌薬療法、長期QOLにも差なし:APPAC試験の二次解析
Quality of Life and Patient Satisfaction at 7-Year Follow-up of Antibiotic Therapy vs Appendectomy for Uncomplicated Acute Appendicitis: A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial
背景
APPAC試験は、CTにより単純性と確認された急性虫垂炎患者(n=530)を虫垂切除術と抗菌薬治療に割り付けるランダム化比較試験であり、抗菌薬群のうち4割が5年以内に虫垂切除を要することを示した。フィンランドTurku University HospitalのSippolaらは、同試験の参加患者におけるフォローアップ電話調査を行い(n=423)、QOLと患者満足度を評価した。
結論
フォローアップ期間は中央値7年で、抗菌薬群の39%がその後虫垂切除を受けていた。QOLは虫垂切除群と抗菌薬群で差はなかった。治療に対する満足度は虫垂切除群の患者の方が高く、この群間差は虫垂切除を要することになった抗菌薬群患者の不満足によるものであった。抗菌薬治療が成功した患者では、虫垂切除群と満足度に差はなかった。虫垂切除を要することになった抗菌薬群患者81名のうち、再び同じ治療を受けたいと答えたのは33%であった。
評価
APPAC試験により、保存的抗菌薬治療は安全かつ費用効率的なオルタナティブと見なされているが、長期的なQOLにも差がないことが示された。とはいえ結局虫垂切除が必要となった患者での満足度は低く、再発リスクに基づく患者選択に最適化の余地はあるだろう。後続のAPPAC II試験では2つの抗菌薬レジメンが比較されている(NCT03236961)。


