救急AF患者、薬物的除細動ファーストと電気的除細動は同等:RAFF2試験
Electrical versus pharmacological cardioversion for emergency department patients with acute atrial fibrillation (RAFF2): a partial factorial randomised trial

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
The Lancet
年月
February 2020
395
開始ページ
339

背景

急性心房細動に対して救急でリズムコントロールを行う場合、薬物的除細動と電気的除細動のいずれが優れるのか。カナダOttawa HospitalのStiellらは、11施設救急部門の急性心房細動成人患者(n=396)を、プロカインアミド静注後、必要があれば最大3回電気的除細動を行う薬物的除細動群またはそのプラセボ対照(電気的除細動群)に割り付けるプロトコル1、および電気的除細動患者で2種類のパッド位置を割り付けるプロトコル2からなるランダム化比較試験RAFF2を実施した。

結論

薬物的除細動群の96%、電気的除細動群の92%が洞調律を回復した。退院率はそれぞれ97%、95%であった。薬物的除細動群で、電気的除細動前に洞調律を回復したのは52%であった。右胸部・後背部パッドと右胸部・左前腋窩部パッドで、洞調律回復率は同等であった(94% vs. 92%)。

評価

同種のテーマで小規模な先行RCTがあるが(https://doi.org/10.1111/acem.13669)、この大規模試験においても薬物的除細動と電気的除細動はともに安全であることが実証された。

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取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)