NICU児両親のブドウ球菌除菌で子どものコロニー化が半減：TREAT PARENTS試験

Effect of Treating Parents Colonized With Staphylococcus aureus on Transmission to Neonates in the Intensive Care Unit: A Randomized Clinical Trial

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背景

NICU患児の感染率は高く、黄色ブドウ球菌はその主要な菌の一つである。Johns Hopkins UniversityのMilstoneらは、三次NICU新生児（n=236）の、黄色ブドウ球菌定着が認められた両親を対象に、鼻腔内ムピロシンと2%クロルヘキシジン含浸クロス、またはプラセボ（ワセリン鼻腔内軟膏と非薬用石けんクロス）の二群に割り付けるランダム化比較試験を実施した。

結論

90日以内のS aureus定着は38.9%で認められ、うち56.8%（42名）はベースライン時の親の株と一致した株であった。株一致S aureusの定着率は、介入群14.6%、プラセボ群28.7%であった（ハザード比0.43）。株一致を問わないS aureus定着率も介入群31.4%、プラセボ群45.5%と、介入群で低下した（0.57）。

評価

両親への除菌介入により、新生児のブドウ球菌定着が低減することを示した。予備的な試験であり、死亡率への影響や有効集団絞り込みの是非といった問題は今後の検証を待つ必要がある。