ICU面会時間を柔軟化してもせん妄減らず:ランダム化比較試験ICU Visits Study
Effect of Flexible Family Visitation on Delirium Among Patients in the Intensive Care Unit: The ICU Visits Randomized Clinical Trial

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
July 2019
322
開始ページ
216

背景

ICUの面会時間をより柔軟化することで、患者のせん妄発症を予防することが期待されている。ブラジルHospital Moinhos de VentoのRosaらは、36施設ICUでのクラスター・クロスオーバーによるランダム化比較試験により、柔軟な面会時間(一日12時間まで)と制限的な面会時間(4.5時間まで)がせん妄発症率に与える影響を検証した(n=1,685)。

結論

家族の訪問時間は柔軟群4.8時間、制限群1.4時間と有意に増加した。ICU滞在中のせん妄発症率はそれぞれ18.9%、20.1%と差はなかった。事前指定二次アウトカムのうちICU感染症、スタッフのバーンアウトに変化はなかった一方、家族の不安および抑うつスコアは、柔軟群で良好であった。

評価

同著者らによる前後研究では、せん妄予防とICU滞在日数の短縮効果が示唆されていたが(http://doi.org/10.1097/CCM.0000000000002588)、この大規模RCTではせん妄に対する効果は示されなかった。とはいえ懸念される悪影響(感染の増加やスタッフのバーンアウト)もみられなかったことから、患者家族のストレスを軽減する方策としての面会時間柔軟化は安全に実現可能とみられる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)