サイレンを鳴らして走る救急車は事故リスクが高い?
Is Use of Warning Lights and Sirens Associated With Increased Risk of Ambulance Crashes? A Contemporary Analysis Using National EMS Information System (NEMSIS) Data
背景
救急車などの緊急車両は、緊急走行時には警光灯をつけサイレンを鳴らす。Dell Medical School at the University of TexasのWatanabeらは、2016年のアメリカNational EMS Information Systemのデータから、現場への出動、現場からの搬送時における救急車の警光灯・サイレン使用と事故率の関連を調査した。
結論
警光灯・サイレン使用のデータが存在した19,040,095件の出動があった。警光灯・サイレンを使用しない出動走行時の事故率は10万件あたり4.6件、使用した出動走行では5.4件であった(調整オッズ比1.5)。警光灯・サイレンを使用しない搬送走行時の事故率は7.0件、使用した搬送走行時では17.1件であった(オッズ比2.9)。
評価
緊急走行時にはいくつかの交通法規が適用免除され、一般車は道を譲る義務があるため、すみやかな現場到着・病院搬送に資すると考えられてきたが、警光灯・サイレンの使用は移動時間をほとんど早めないことが明らかにされている。警光灯・サイレン使用走行時に事故率が高まることが示されたことで、警光灯・サイレン使用ポリシーそのものに再考が求められる。


