敗血症に免疫チェックポイント阻害剤?
Immune Checkpoint Inhibition in Sepsis: A Phase 1b Randomized, Placebo-Controlled, Single Ascending Dose Study of Antiprogrammed Cell Death-Ligand 1 Antibody (BMS-936559)
背景
免疫調整に重要な役割を果たすPD-1受容体は、腫瘍学において確立された治療標的となっているが、抗PD-L1はいくつかの感染症でも試みられている。Washington UniversityのHotchkissらは、敗血症・臓器不全・リンパ球減少を有する患者を、抗PD-L1免疫チェックポイント阻害剤BMS-936559(用量漸増10〜900 mg、n=20)またはプラセボ(n=4)に割り付け、安全性・薬物動態を評価する第1相ランダム化比較試験を実施した。
結論
患者全体の死亡率は25%であった。全ての患者で有害事象がみられたが、75%はグレード2以下であり、17%の重篤有害事象も薬物関連ではなかった。サイトカインレベルに有意な変化はなかった。BMS-936559高用量群では28日間の高レベル受容体占有率が達成された。また高用量群では、循環血中単球のヒト白血球抗原DR(mHLA-DR)発現が大きく増加し、28日を超えて持続した。
評価
敗血症ではPD-1受容体がアップレギュレートされることが示されており、抗体によるブロックが有望視されていた。BMS-936559は進行がんでの第1相結果がNEJM誌に発表され(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1200694)、HIVでも検証されているが、本試験は敗血症で抗PD-L1抗体を検証する最初の臨床試験であった。同薬はよく忍容され、サイトカインストームもみられず、免疫機能マーカーも長期的に改善した。臨床アウトカムの改善をもたらすかも検証される価値がある。


