院外心停止患者への病院前からの経鼻冷却:PRINCESS試験
Effect of Trans-Nasal Evaporative Intra-arrest Cooling on Functional Neurologic Outcome in Out-of-Hospital Cardiac Arrest: The PRINCESS Randomized Clinical Trial
背景
院外心停止(OHCA)後昏睡での低体温導入は可能な限り早期が望ましいと考えられているが、病院前、心停止中からの冷却は有効だろうか。スウェーデンKarolinska InstituteのNordbergらは、ヨーロッパ7ヶ国の救急医療サービスの目撃ありOHCA患者を対象に、経鼻的蒸散冷却法による病院前冷却または通常ケアを割り付けるランダム化比較試験PRINCESSを実施した(n=677)。
結論
深部体温が34°C以下になるまでに要した時間は、介入群105分・対照群182分であった。90日時点で脳機能カテゴリー1または2であった患者の割合は、介入群16.6%・対照群13.5%であった(RR:1.23、非有意)。90日生存率はそれぞれ17.8%・15.6%であった(RR:1.14、非有意)。デバイス関連有害事象として、軽度の鼻出血が介入群の13%で報告された。
評価
全生存率・神経学的良好生存率とも介入群でわずかに良好な傾向がみられたものの、有意な差を示すことはできなかった。経鼻的蒸散法による心停止中からの冷却は、なんらかの生存ベネフィットを有する可能性はあるものの、現時点では推奨されない。


