ICU長期人工呼吸患者の代理意思決定者に対するWebベース支援
Effects of a Personalized Web-Based Decision Aid for Surrogate Decision Makers of Patients With Prolonged Mechanical Ventilation: A Randomized Clinical Trial
背景
ICU患者における治療方針決定では代理意思決定者(SDM)の役割が重要となるが、SDMと医療者との間には患者予後の認識をめぐる不一致があることが知られる。Duke UniversityのCoxらは、個別化された予後予測と治療選択肢を示し、患者の価値観を明確化するためのWebベースの意思決定支援プログラムが、予後認識の不一致を解消しうるかを、ICUの長期人工呼吸患者(n=277)のSDM(n=416)・医療者(n=427)を対象とした多施設ランダム化比較試験を通じて検証した。
結論
患者の1年予後に関するSDMの推定は、介入群と対照群で差はなく(86.0% vs. 92.5%)、予測モデル(56.0%)や臨床医の予測(50.0%)よりも楽観的であった。介入群のSDMの43%は、患者の意向よりもアグレッシブな治療選択肢を選んだ。介入群のSDMでは方針決定に関するコンフリクトが減少したが(0.4ポイント)、他のSDMアウトカム・患者アウトカムに差はなかった。
評価
Webベースの支援プログラムはSDM‐医療者間の不一致を解消しなかった。またプログラムは患者の価値観に関する質問に基づき治療の推奨を行ったが、半数のSDMは推奨よりもアグレッシブな治療を支持した。同誌Editorialは、こうした不一致が知識ではなく信念に由来する可能性を論じている。


