CTが必要と思われる頭部外傷小児でのルールアウトに頭部CTルールを使う:NEXUS II
Validation of the Pediatric NEXUS II Head Computed Tomography Decision Instrument for Selective Imaging of Pediatric Patients with Blunt Head Trauma
背景
頭部外傷小児でのCTの適応についてはPECARNをはじめとした各ルールがあり高い感度を実証しているが、CTオーダーの削減に資するかは疑問視されている。Ronald Reagan UCLA Medical CenterのGuptaらは、NEXUS Head CT DIを導出・検証した研究での事前指定二次解析により、18歳未満の鈍的頭部外傷患者においてNEXUSルールが神経外科的介入を要する患者を特定可能か検討した(n=1,018)。
結論
神経外科的介入を要した患者27名全員がルールにより高リスクに分類された(感度100%)。低リスクに分類されたのは330名であり、このうちに神経外科的介入を要した患者はなかった(特異度33.3%・陰性適中率100%)。臨床的意義のある頭蓋内損傷については、それぞれ感度98.0%・特異度34.0%・陰性適中率99.7%であった。
評価
NEXUSルールは既存の頭部CTルールと異なり、医師が「低リスクではない」と判断した症例のうちでCT回避可能な小児をルールアウトするために設計されている。この研究では臨床判断後の追加的なルールアウトにより、不要なCTを1/3ほど削減し得ることが示唆された。


