ARDSでも高酸素は有害

Oxygen Exposure Resulting in Arterial Oxygen Tensions Above the Protocol Goal Was Associated With Worse Clinical Outcomes in Acute Respiratory Distress Syndrome

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背景

過剰な酸素への曝露は、心停止後患者などでアウトカムを悪化させることが知られている。Johns Hopkins UniversityのAggarwalらは、ARDSネットワーク参加病院で実施されたランダム化比較試験10件のARDS重症患者において、動脈血酸素分圧の目標値（55〜80mmHg）を上回る酸素曝露がアウトカムにもたらす影響を検証した（n=2,994）。

結論

目標を上回る酸素曝露は、死亡率の上昇（四分位群のオッズ比1.20）、人工呼吸不要日数の短縮（四分位群の平均差−0.83日）、退院日の延長（−1.38日）と関連した。用量反応関係はARDSの重症度に関わりなく見られた。

評価

心停止・TBI・脳卒中後患者などと同様に（http://doi.org/10.1097/CCM.0000000000000998）、過剰酸素と死亡率上昇との関連が示された。ARDS患者においても高酸素の回避が重要である可能性があり、前向検証が求められる。