メトホルミン服用はデュラグルチドのMACE予防効果に影響しない
Similar cardiovascular outcomes in patients with diabetes and established or high risk for coronary vascular disease treated with dulaglutide with and without baseline metformin

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
European Heart Journal
年月
July 2021
42
開始ページ
2565

背景

REWINDはGLP-1受容体作動薬デュラグルチドのMACE予防効果を示したが、ベースラインのメトホルミン使用でアウトカムは異なるか。スウェーデン Karolinska InstitutetのFerranniniらは同試験の二次解析によりこれを検証した(メトホルミンあり: 81%、なし: 19%)。一次エンドポイントはMACE(非致死性MI・脳卒中・CVD死亡)である。

結論

ベースラインのメトホルミン使用の有無で一次エンドポイント効果差はみられなかった。

評価

他のGLP-1R作動薬のRCTサブ解析においても同様な報告があり、SGLT2阻害薬RCTのメタ解析でもCVD予防効果に差はみられていない。これらの心血管効果が抗DM効果と独立である、という仮説を支持する。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)