Omecamtiv mecarbilの治療効果はLVEFが低いほど大:GALACTIC-HF二次解析
Effect of Ejection Fraction on Clinical Outcomes in Patients Treated With Omecamtiv Mecarbil in GALACTIC-HF
背景
Omecamtiv mecarbilは、GALACTIC-HF(n=8,256)で有効性が証明された新規心筋ミオシン活性化強心薬である。University of California San FranciscoのTeerlinkらは、ベースラインLVEFが同薬の一次複合エンドポイント(PCE:心不全初発までの期間および心血管因死亡)効果に及ぼす影響を評価する二次解析を行った。
結論
Omecamtiv mecarbilのPCE効果の駆出率依存性を認めた:ベースラインLVEF≦22%患者での効果のプラセボに対するHRは0.83であったが、LVEF≧33%の患者のHRは0.99であった。LVEf≦22%患者での絶対的リスク減は7.4/100人年、3年NNTは11.8であった。
評価
NEJM報告(https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa2025797GALACTIC-HF)で、同薬の効果が「劇的とはいえない」と見られたため行われた二次解析である。「重症例に限る」という重要な仮説を見出し、後続検証を期待させる結果となった。


