米での高感度トロポニン検査導入は過剰診断・治療を導かなかった
Downstream Cascades of Care Following High-Sensitivity Troponin Test Implementation
背景
米で高感度心筋トロポニン(hs-cTn)測定法がFDA承認されたのは2017だが、 その採用は下流サービス(カスケード)の過剰を招かなかったか。 Harvard Medical SchoolのGanguliらは、電子カルテ・保険請求データ(n=[胸痛来院]7,564;[他症状による来院]100,415)を用いてこの問題を検討した。アウトカムは、初回hs-cTn検査に関連する可能性のあるカスケードイベントの有無、個々のカスケードイベント、入院期間、心臓関連サービス支出等である。
結論
hs-cTnアッセイの導入後は、他症状を持つ患者と比較し胸痛患者において初期検査の回数は増えたが、負荷試験・PCI・CAG・CT・入院の回数は減り、総支出に変化はなかった。
評価
当初懸念されていた問題で、JACCはコミュニティでの状況を報告したMayo報告を併載しているが(https://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacc.2021.04.050)、そこでも過剰検査・処置はなかったとしているが、MI診断が特に女性で増えた、という興味ある現象を指摘している。 両研究とも救急医療への負担軽減を大きなメリットとしている。


