ICUの輸液量の6割を維持・補充輸液とcreep fluidsが占める:国際調査
Fluid Therapy in Mechanically Ventilated Critically Ill Adult Patients

カテゴリー
救急医療、Top Journal
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
October 2026
巻
Online first
開始ページ
Online first

背景

近年、集中治療室(ICU)での有害な過剰輸液をいかに回避するかが重要視されている。多くの研究・ガイドラインは蘇生輸液にフォーカスしており、維持輸液や補充輸液、さらには水分補給そのものを目的とせず、薬剤投与・カテーテル管理に付随して体内に入るfluid creepには十分注意が払われてこなかった。
オランダAmsterdam UMCのBlokらは、2024年4月から2025年7月に、世界41ヵ国206ヵ所のICUで実施された国際共同前向観察コホート研究、PRoFLUIDにおいて、ICU入室3日以内に人工呼吸器管理を開始され、24時間以上受けた成人患者を連続登録し、挿管後の輸液量・適応・輸液タイプを調査した。

結論

2,454名が解析の対象となった。
1日あたりの輸液量(中央値)は1日目の3.0 Lが最高値で、6日目までに2.6 Lまで減少した。体液バランスは3日目までに0.3 L未満まで低下し、6日目までほぼニュートラルとなった。
輸液は維持・補充輸液が31.9%を、creep fluidsが30.9%を占めた。蘇生輸液は16.0%と少なかった。等張バランス晶質液(48.9%)と等張生理食塩水(27.0%)が一般的で、膠質液は稀であった(1.3%)。

評価

国際的な前向調査に基づき、ICU人工呼吸器装着患者における輸液量の3割を維持・補充輸液が、もう3割を薬剤希釈やライン維持のためのcreep fluidsが占めることを明らかにした。
いずれも、これまで蘇生輸液ほどには注目をひいていなかった適応であり、fluid stewardshipにおいて、日常的な投与されるこれらの輸液を把握することは重要となる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス)

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)