感染源のコントロール術中の敗血症性ショック患者にドブタミン追加で術後AKI減少
Intraoperative Dobutamine Plus Norepinephrine to Prevent Postoperative Acute Kidney Injury in Septic Shock: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
救急医療、Top Journal
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
October 2026
巻
Online first
開始ページ
Online first

背景

心機能障害と持続的な組織低灌流が存在する敗血症性ショック患者に対して、主要なガイドラインはノルアドレナリンへのドブタミン追加・併用を推奨しているがエビデンスレベルは低い。
中国Zhejiang University School of MedicineのChuらは、同国39ヵ所の三次病院で、感染源コントロールを受ける敗血症性ショック患者を対象として、術中のドブタミン(5 μg/kg/分)とノルアドレナリンの併用、またはノルアドレナリン単独を割り付け、術後7日間の急性腎障害の発症・悪化を比較するRCTを実施した(n=584)。

結論

AKIの新規発症または悪化は、ドブタミン併用群の22.8%、ノルアドレナリン単独群の34.7%で発生した(調整リスク比[aRR] 0.64)。
11種類の副次アウトカムのうち9種類では有意な差を認めなかったが、術後1日目のSOFAスコアはドブタミン併用群で低く、1時間後の尿量はドブタミン併用群で多かった。ステージ2のAKI(4.8% vs. 9.9%; aRR 0.48)、ステージ3のAKI(7.9% vs. 13.6%; 0.56)の発症率はドブタミン併用群で低かった。100回/分超の頻脈は、ドブタミン併用群で好発した。

評価

感染源コントロール術中のノルアドレナリン・ドブタミン併用は、AKIの発症・悪化を抑止し、SOFAスコアや死亡率なども非有意ながら改善傾向が認められた。腎保護が重要な患者では選択肢として考慮されることになろう。
感染源コントロール中に限らずドブタミン追加の是非を検証するADAPT-Dobutamine試験が既に登録を完了しており(NCT04166331)、そちらの結果も重要となる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス)

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)