透析患者の高リン血症治療で炭酸ランタンは炭酸カルシウムを置換できず:LANDMARK
Effect of Treating Hyperphosphatemia With Lanthanum Carbonate vs Calcium Carbonate on Cardiovascular Events in Patients With Chronic Kidney Disease Undergoing Hemodialysis
The LANDMARK Randomized Clinical Trial
背景
慢性維持透析患者の高リン血症治療において、炭酸カルシウムを炭酸ランタンで置換できるか。日本Showa University (昭和大学)のOgataら(LANDMARK)は、同患者(1つ以上の血管石灰化危険因子を保有)2,374名を対象とするRCTを行った。一次アウトカムは、複合心血管イベント(心血管死・非致死性心筋梗塞/脳卒中・不安定狭心症・一過性脳虚血発作・心不全/心室性不整脈入院)である。
結論
炭酸ランタンの炭酸カルシウムへの一次アウトカム優位を認めなかった。炭酸ランタン群では、心血管死亡・二次性副甲状腺機能亢進症リスクが高かった。有害事象頻度に群間有意差はなかった。
評価
経口リン吸着薬は多いが、高信頼度の検証が少ない(https://www.nps.org.au/australian-prescriber/articles/phosphate-binders-in-patients-with-chronic-kidney-disease)。この試験は大規模で、「置換はできない」という「ランドマーク」結果を出した。