脳底動脈閉塞脳梗塞への血管内治療は未だ評価困難

Endovascular Therapy for Stroke Due to Basilar-Artery Occlusion

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背景

脳底動脈閉塞による脳梗塞患者に対する血管内治療の効果・安全性は。オランダSt. Antonius HospitalのSchonewilleら（BASICS）は、300名の同患者（発症後 推定6時間以内）を対象としてこれを検証するRCTを行った（対照:標準薬物治療）。一次有効性アウトカムは機能的良好アウトカム（90日時点での修正 Rankinスケール0-3） 、一次安全アウトカムは、治療開始後3日以内の症候性頭蓋内出血と90日時点での死亡である。

結論

血管内治療と薬物治療との間に一次有効性アウトカム差はなく、症候性頭蓋内出血は血管内治療患者が多かった（RR:6.9）。

評価

著者らの結論は「確定できない、更に大規模なRCTを」というものである。同主題で行われた中国のBEST結果（https://www.thelancet.com/journals/laneur/article/PIIS1474-4422(19)30395-3/fulltext）と軌一するもので、患者組み入れからmodified Rankin scaleの有意義性までにわたる この主題の臨床試験自体の難しさを示している。NEJM Editorialのタイトルは、「Still waiting for answers」である。