心停止後昏睡患者への大量ビタミンC療法は無益で有害:VITaCCA試験
Early high-dose vitamin C for out-of-hospital cardiac arrest: the VITaCCA randomized clinical trial
背景
ビタミンCは抗酸化作用、血管内皮機能の改善といった機序を通じて重症疾患患者に有利に働く可能性があり、これまでさまざまな疾患を対象にビタミンC療法の臨床試験が行われている。心停止後の再灌流患者においては大量の活性酸素種が生成されるため、補助的用量または生理的濃度を超える薬理学的用量でのビタミンC投与のベネフィットが期待されている。
オランダAmsterdam UMCのRozemeijerら(VITaCCA)は、同国6施設で院外心停止から自己心拍再開し、昏睡状態にある患者(n=383)を対象に、プラセボ、1日3 gのビタミンC、10 gのビタミンC静注を1:1:1の比率で割り付け、96時間のR-SOFAスコア変化を比較する第2相RCTを実施した。
結論
273名が修正Intention-To-Treat集団に含まれた。
R-SOFAスコアの平均(標準偏差)変化は、プラセボ群で-3.2(5.7)、3 g群で-2.3(7.4)、10 g群で-0.8(7.6)であった。10 g群では、プラセボ群と比較してR-SOFAスコアの改善が2.5ポイント低く、3 g投与群と比較しても1.6ポイント低かった。
さらに10 g群では、トロポニンT放出の増加、腎機能の悪化、神経学的予後の悪化が認められた。
評価
過去10年間で数多くのRCTが行われているが明確なベネフィットは認められておらず、心停止患者での本検証も同様の結果となった。
本試験では、LOVIT-COVID試験やREMAP-CAP試験などに続いて薬理学的用量の有害性も示唆されており、大量ビタミンC療法を「少なくとも安全な」補助療法とみなす根拠は乏しくなっていると考えるべきだろう。


