切除不能大腸がん患者へのビタミンD療法はベネフィット示せず:SOLARIS試験
Addition of High-Dose Vitamin D3 to Standard Treatment in Patients With Metastatic Colorectal Cancer: The SOLARIS Randomized Clinical Trial (Alliance A021703)
背景
血中25(OH)ビタミンD濃度は、大腸がん発症リスクの低下や良好な予後との関連が繰り返し示されている。現在まで、ビタミンD投与による大腸がん予防を検証したRCTは明確な効果を示せていないが、術後補助療法へのビタミンD追加を検証した日本のAMATERASU試験(http://doi.org/10.1001/jama.2019.2210)、進行・転移大腸がんへの高用量投与を検証したSUNSHINE試験(http://doi.org/10.1001/jama.2019.2402)は有望なシグナルを示している。
アメリカDana-Farber Cancer InstituteのNgら(SOLARIS[Alliance A021703])は、治療歴のない切除不能大腸がん患者を対象に、標準化学療法(mFOLFOX6またはFOLFIRI+ベバシズマブ)に追加して、高用量ビタミンD3(14日間の8000 IU/日, その後は4000 IU/日)または標準用量ビタミンD3(400 IU/日)の投与を割り付け、無増悪生存期間を比較する第3相RCTを実施した(n=455)。
結論
無増悪生存期間の中央値は、高用量群11.8ヵ月、標準用量群10.3ヵ月と有意な差は認められなかった。
客観的奏効率(51% vs. 44%)、全生存期間(25.6ヵ月 vs. 27.0ヵ月)にも有意な差は認められなかった。グレード3以上の好発有害事象やビタミンD関連毒性についても臨床的に意義のある差は認められなかった。
評価
SUNSHINE試験でのシグナルを受けて第3相検証が行われたが、高用量投与の抗腫瘍効果は認められなかった。
サブグループ解析では左側大腸がんでのベネフィットが示唆されており、さらなる検証の余地は残されている。また、AMATERASU試験の後続としてp53陽性固形がん患者を対象とするAMATERASU2試験(jRCTs031210460)が進行中である。


