高齢肥満者へのGLP-1 RAは有益か:メタアナリシス
Safety and Efficacy of Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonists Use in Elderly People With Obesity−A Meta-Analysis
背景
高齢肥満者では減量に伴うサルコペニアが懸念され、GLP-1受容体作動薬(GLP-1 RA)の安全性・有効性は十分確立していない。
ポルトガルNew University of LisbonのRego de Figueiredoらは、65歳以上と65歳未満を比較した5RCT(1,229名)の系統レビュー・メタアナリシスを行った。評価項目は、有害事象・体重・HbA1c・体組成等である。
結論
GLP-1 RAによる体重減少は高齢者と若年者で差がなく(平均差0.07 kg)、HbA1c低下も同程度(平均差0.1%)であった。重篤な有害事象にも差はなかった。一方、高齢者では便秘(対数オッズ比[log OR]: 0.72)と低血糖(0.97)が多かった。
評価
高齢肥満者に特化してGLP-1 RAを比較した初めてのメタアナリシスであり、年齢のみを理由に使用を否定する根拠は乏しいことを示した。ただし、RCTの多くは二次解析で、高齢者数は少なく、筋量を評価した研究は1件のみである。近年のレビューもGLP-1 RAによる筋量減少とサルコペニアへの影響は未確定としており、本研究から「サルコペニアを悪化させない」とまでは結論できない。


